日用美のかすてらの始まり
日用美では週に1度だけカステラを焼いています。
「どうして日用品の店でカステラ焼いてるの?」とよく聞かれます(笑)
人の手で生まれる作品たちに触れているうちに私も自分の手で作るものを皆さまにご提供したいという思いが沸々と強くなりました。
今は念願が叶い、少量ですが自分で焼いた「日用美のかすてら」をお店に並べることができるようになりました。
そもそもカステラを作りたいと思ったのは、私の家族の生業がきっかけ。
祖父が福岡で養鶏場を始めて、母は卵を使った菓子店を営んでいましたが、2017年に閉店。
その後、私たちと同居するために二宮に移住するにあたり、店で使っていた南蛮窯を1台持ってきてくれました。
細い急坂の上にある我が家。福岡からの保管、配送、設置、メンテナンスをしてくれた「七洋製作所」さんには大変お世話になりました。重さが1トンもあるので、大丈夫ですか? と不安気に問いかける私に、担当の方が「なんとかします! 最後はマンパワーです。」と。その言葉通り、6人で窯を支え、木にウインチを巻きつけて上まで運びこんでくださいました。
そしてやっと、「日用美のかすてら」作りが始まりました。
まずは材料探しからです。カステラ1枚を焼くのに70個程も卵を使うので、卵が一番重要です。いくつか養鶏場を訪ねましたが、カステラに合う卵をなかなか見つけられず、空気と水と餌にこだわって鶏の飼育をしているところを探して、たどり着いたのは、数十年も母がお世話になっていた「グリーンファーム久住」さんでした。卵臭さのない元気な有精卵を毎週送って頂いています。
蜂蜜は湘南の養蜂場さんのものを使ってますが、その内の一つは逗子の林養蜂さんの蜂蜜を使用しています。通常、蜂蜜は早く採り加熱して甘さを引き出すところが多いと思いますが、林さんは完熟するまでそのままで非加熱の蜂蜜を絞っています。
自然界になくてはならない蜂を大切に育てている林さんは、蜂が越冬するために必要な蜂蜜はとらないようにしています。そうして大切に育てられている蜂たちの蜜なので、美味しくない訳はありません。砂糖はミネラル分が残っている甜菜糖を使用しています。
カステラは予約、配送も承りますので是非ご笑味頂けたら幸いです。
※ご予約はメールもしくは電話にて承ります。